正確には「申込証拠金」と呼びます。
他の希望者に契約されないように、順位の確保や意思確認の目的として支払う金銭になります。
つまり、仮押さえをするために支払う金銭です。

申込金の金額も決まりはなく、1万円程度の場合もあれば、5〜10万円程度必要になることもあります。
まだ正式に契約を締結しているわけではないので、キャンセルを希望すれば基本的には返還されます。
そのまま契約に至った場合は、契約金等の一部に充てられます。

一旦申し込みをすると、キャンセルができないと思っていませんか？
不動産の取引には、宅地建物取引業法という法律があります。
賃貸の契約成立前に、借主は不動産業者から借りる物件の重要事項の説明や、宅建取引主任者の資格証明の提示、契約に関する重要事項の説明書を読み上げてもらうことが義務です。
その後に、借主が契約書に署名・捺印をすることで賃貸契約の成立になります。

ですので、契約書に署名・捺印をする前であれば申込金・手付金を払っていてもキャンセルは可能です。
「申込金を払っているからキャンセルできません」と言ってくる不動産業者がいた場合、それは法律的にはなんの根拠もありません。

いくら「仮押さえ」とはいえ、それは将来的に「賃貸契約するための行為」です。
このことをしっかりと認識した上で、慎重に申し込みや申込金・手付金の支払いをおこなってください。

それでもキャンセルをしたい場合、手付金・申込金は返還が可能です。
ただし、賃貸契約が成立する前に限りますので注意が必要です。