自己破産をしても賃貸の契約はできる?
2018/12/18
自己破産すると「賃貸の契約ができなくなるのでは?」と心配する人もいるのでは?
たしかに自己破産している場合、クレジットカードや住宅ローンの審査に通らないことが多く、不安になりがち。でも、あきらめることはありません。
この記事では、自己破産した人が賃貸を借りたいときの入居審査のチェック方法や、受け入れてくれる可能性のある物件について紹介します。
①入居審査の仕組みとは?
まず最初に強調したいのは「自己破産していても賃貸は借りられる」ということ。
少なくとも法律上は、自己破産したから賃貸契約ができないということはありません。
とはいえ、自己破産した人が賃貸の入居審査に落ちることはあります。
法律上の決まりはないのに、なぜそのようなことが起こるのでしょうか。
その答えは、部屋を借りる際の“仕組み”にあります。
一般に、賃貸の申込みをすると2種類の入居審査を受けることになります。
ひとつは大家さんや不動産会社による審査で、もうひとつは家賃保証会社による審査です。
大家さんや不動産会社が気にするのはあくまで「家賃を払えるか?」ということ。
そのため、自己破産していでも一定の収入がある(=支払能力がある)限りそれほど問題にはなりません。
一方で家賃保証会社による入居審査の場合、借り主が滞納した場合に家賃を肩代わりするため、入居審査では(大家さんや不動産会社と同じく)支払能力の有無が厳しくチェックされます。
②家賃保証会社による入居審査のチェック方法と注意点は?
それぞれの家賃保証会社は、賃貸を申込んだ人に支払能力があるかどうかをチェックする基準を持っています。
-信用情報機関に加盟している家賃保証会社の場合-
基準のひとつが“信用情報機関”に登録された個人の信用情報をチェックするというもの。
信用情報にはクレジットカードやローンの利用状況、滞納状況などはもちろん、自己破産の情報も含まれています。
信用情報機関に自己破産の記録があれば、当然その人には“支払能力がない”とみなされますから、入居審査を通ることはまずありえません。
“自己破産したら賃貸を断られた”というのは、このパターンが多いのではないでしょうか。
家賃保証会社が信用情報機関に加盟している限り、入居審査は通らないことが多いかもしれません。
-家賃滞納記録を共有している家賃保証会社の場合-
基準のもうひとつは、信用情報機関を通さずに、入居審査を行う家賃保証会社によるチェック。
原則として、この場合、家賃保証会社が自己破産の情報を知ることはなく、
入居審査に通る可能性は十分にあります。
自己破産した場合、家賃保証会社を利用する物件は、少なくとも自己破産の情報や家賃滞納記録が消えるまで(5年~10年程度)賃貸の審査が通りにくいケースもあるようです。
また、過去に家賃を滞納したことのある人は注意が必要です。
信用情報機関に加盟していなくても、“家賃滞納記録”を共有して入居審査に利用する家賃保証会社があるからです。
さらに、入居審査を行う家賃保証会社が信用情報機関に加盟する“信販系”や“LICC(全国賃貸保証業協会)”に加盟して家賃滞納記録を共有している場合、入居審査が通りにくくなる場合があります。
③自己破産していても利用しやすいのは公営住宅
自己破産している人でも利用しやすい物件が、公営住宅です。
都道府県の公営住宅など、主に低所得者向けに提供されている物件は、一定基準以下の収入という要件や、
抽選によって入居者が選ばれるなど、少し特殊な部分もありますが、自己破産している場合でも比較的利用しやすいといえるでしょう。
このほか、“連帯保証人を用意する”という方法もあります。
そもそも入居審査の目的は“支払能力の有無”をチェックすること。
なので、いざというときに家賃を肩代わりする連帯保証人を付ければ問題は解決します。
しかし、不動産会社の中には連帯保証人と家賃保証会社を重ねて付けることを要求するところもあります。
申し込みの際はしっかり確認してください。
④不動産会社を味方につけよう
家賃保証会社には破産したことは言わないのほうがよいのですが、不動産会社に相談するのはおすすめです。
不動産会社は、“物件を貸し出すこと”が目的です。
もちろん滞納するとわかっている人に貸し出すことはしませんが、基本的には賃貸したい人の味方。
経験豊富な担当者であれば、すべての事情を把握したうえで“どうすれば部屋を借りられるか”をアドバイスしてくれたり、必要なサポートを提供してくれることも。
不動産会社で受けられるアドバイスやサポートの中には“入居審査に通りやすい家賃保証会社の情報”や“連帯保証人の付け方”なども含まれます。
より確実でスムーズな賃貸契約を実現するためにも、不動産会社にはあらかじめ事情を話して、味方になってもらっておくといいかもしれません。
■まとめ
・自己破産していても賃貸を借りられる
・入居審査には、家賃保証会社によるものと、大家さん・不動産会社によるものがある
・家賃保証会社には、信用情報機関に所属するもの(信販系)、LICCに所属するものなどがある
・入居審査に通りにくい場合は公営住宅の利用もおすすめ
・連帯保証人を探せば審査に通りやすくなる
・不動産会社に事情を話して味方につける
自己破産をした人で賃貸の契約をしたい人は参考にしてみてください。
(引用元 https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_00275/)
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